
作品とは、作家の心そのもの
〜素材を生かし、自然のままに〜
九谷焼は、白くきれいな磁器をつくれば良いと思っている人が多いのですが、それなら、工業製品の方が白いのです。人の心を感動させる味わいというものは、どこから感じるのでしょうか。それは、土そのもののもっている魅力や、窯で焼いた時に火の持っている力に負うところが大きいのです。作り手は、こうした土や窯の力を最大限に引き出すコーディネーターのようなものではないでしょうか。1土、2窯、3作意と言われるように、素材を生かし、自然のままに、表現することを常に心においています。
〜作り手は心が大切〜
自分の修練として、古い時代からの秀作を手本にして作陶をしてきました。このようなことを続けていると、古の名人の心の大さが少しずつ理解できるようになります。作り手というのはなによりも心が大切なのだということが、痛いほどわかってきます。ある意味では、作品とは作家そのものです。作家の心の状態を映し出す鏡のようなものです。
心を磨きながら、自分独自のものが生み出せるのであれば、こんな幸せなことはありません。
本物の作品力

作り手がプロからみても、ちゃんとした仕事をして、心をこめて作った手作りの作品と、大量生産の工業製品のものとは、本当はとてつもなく大きな隔たりがあるのですが、それを評価する側は、よほど突出した「作品力」がないかぎり、この両者の区別がなかなかつけられません。これは、まだ、それらの作品に突出した力が備わっていないからです。こうした評価の難しさの中でも、「いい作品だ」とだれもが思っていただける本当に力を持った作品をつくりたいと思っています。
















